桐箱について

桐箱について

桐の性質

桐は 木ではなく草の仲間です。木と同じと書いて「桐」と読みます。 湿度が高くなると膨張し気密性を高め内部へ湿気が侵入するのを防ぎ、乾燥時には収縮し自身の水分を放出します。雨の日に箱の蓋が開けにくくなるのはこのためです。 タンニン、パウロニン、セサミンといった天然の防虫成分を持ち、大昔から保存・保管の素材として使われてきました。桐は日本の気候風土に最も適した素材なのです。  

 

桐箱のきまり事

 

部材のなまえ

 

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■寸法の表し方

 

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箱の寸法は全て内寸で表記しています。
内寸 W(間口)×D(奥行き)×H(高さ)mm

 

□高さの表現方法いろいろ

特注品ご注文の際はいずれかの方法で高さをご指示下さい。

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①一般的な「高さ」はこちら 身と蓋を閉めた状態の内寸です。 ※身と蓋の割り方は職人が判断します。
内寸 W(間口)×D(奥行き)×H(蓋共)mm

 

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②立ち上がりまでの高さをご指示下さい。 ※蓋部分の高さは職人が判断します。
内寸 W(間口)×D(奥行き)×H(立ち上がり)mm

 

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③身の内寸と蓋の内寸を別々にご指示下さい。 ※印籠タイプの場合薄すぎる蓋は作成不可。
内寸 W(間口)×D(奥行き)×H(蓋)/H(身)mm

蓋の形状

 
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「身」に「立ち上がり(ヤロウ)」を付けたもの。
最も一般的な形状。
内部の立ち上がりによって蓋を引っ掛けるので密閉性が高く湿度から中身を守る性能が高い。保
存性を重視するならばこちらの箱がおすすめです。
 
          
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「蓋」に「立ち上がり(ヤロウ)」を付けたもの。
本印籠と同様に保存性が高い。
身の部分をカットして高さ調節をする事が可能です。
蓋部分の内寸は立ち上がりの板厚だけ小さくなリます。
ご注意下さい。
(立ち上がりの板厚は箱の大きさにより、3〜6mm程度)
 
 
      二方桟、四方桟
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平板に桟をつけて蓋にしたもの。
桟が二本だと二方桟、四本だと四方桟となります。
茶道の箱として使用される事が多い。
身の部分をカットして高さ調節をする事が可能です。
蓋部分の内寸は桟の板厚だけ小さくなリます。
ご注意下さい。
(桟の板厚は箱の大きさにより、10mm程度)
 
 
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身に蓋をかふせて覆った箱。道具箱など頻繁に開け閉めする用途に適しています。
蓋のサイドに手を掛ける為の装飾(手ぐり)を付ける事も出来ます。
身の部分をカットして高さ調節をする事が可能です。

 

□注意
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蓋ヤロウ、二方桟、四方桟は
上部の内寸が板の厚さだけ小さくなっています。
上部が広がった品物を収納する場合はご注意下さい。

■箱の正面

桐箱には正面があります。(図はイモ付の箱の場合) 天板の柾目は垂直方向/側板の断面が見える面/左側に細かい柾目 中に入れるものに従い正面をW(間口)としてご指示下さい。

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■とめ方

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■品物と箱の大きさ

 

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通常は品物の実寸に10~15mm(間口/奥行き/高さそれぞれ)足して箱を作ります。 ウコン布で包み箱に入れると丁度良い大きさとなります。 ガラスや繊細な置物をエアーパッキンなど厚みのある素材で梱包する場合は20mm程度足す事が多いです。

■結び方